キャノンデールCAAD12ディスクのオーバーホールとホイール・チューブレスカスタム

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こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するロードバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。 

今回はキャンデールのロングセラーモデルであり、ブランドの顔ともいうべき存在のCAADシリーズの中でCAAD12ディスクのフルメンテンナンス・オーバーホールとカスタムのご依頼をいただきました。

CAADシリーズの一番の特徴はご存知アルミフレームということですよね。アルミはカーボンに比べてコストが低く、フレームとして軽量で完成度が高いのでエントリーバイクに選ばれることも多い傾向です。CAADシリーズは初代から数えればもう30年近くになるでしょうか。時代とともにモデルチェンジを繰り返し、現在CAAD12まで登り詰めています。

オーバーホールとRIDEAチェーンリングの効果とは

まずはコンポーネントをはじめとしたパーツの分解、洗浄です。メインコンポーネントはシマノ105・5800シリーズでした。クランクがキャンデール純正の3ピース構造のSIクランクです。キャノンデールはBB規格にBB30を採用しているブランドのためシマノ製のクランクを使用したい場合は変換用のBBが必要です。例えばウィッシュボーンやスギノ、TOKENなどです。

今回はSIクランクを継続使用するためBBの変換は無しですが、チェーンリングは非円形(RIDEAパワーリング)にカスタム。ブランドは台湾のカスタムブランド「RIDEA」です。ペダリングで一番パワーがかかる部分をオーバル化することで新円時よりもパワー伝達を高め、上死点と下死点では無駄なパワーを消費しないよう早く通過させる仕組みです。これによりペダリングパワーのムラが減り、引き足を使用する必要がなくなります。そのため踏み込みだけ意識すればよくなるのでメリハリが聞いたペダリングが実現できます。

効果としては、目に見えてスピードが上がるというわけではなく、効率よくペダリングができるようになるため、登りにおいてリズミカル且つ安定したペダリングにつながっていきます。また上下死点での通過が早くなるためケイデンスの向上にも効果が表れます。

RIDEA ROAD POWERING

歯数:50/34T、52/36T、53/39T
価格:W2タイプ(±2T) 28,000円(税別)(アウター、インナーセット販売)

関連記事:新型デュラエース対応の楕円チェーンリング、RIDEA「POWERING」とは?

今後のトレンドとなるチューブレスホイール

ホイールのカスタムも行いました。MAVICのキシリウムエリートUSTです。こちらのCAADシリーズ同様、MAVICの歴史を語る上で欠かすことのできないアルミ製の名ホイールです。今回はそのロードバイクチューブレス仕様をアッセンブル。

MAVICのチューブレス規格「UST」は他メーカーのチューブレスレディタイプと同じく「シーラント」が必要です。シーラントとはチューブレスタイヤとリムとの気密性を高めるために使用します。またシーラントが入っていることで異物が刺さった時にシーラントがその箇所を塞いでくれる効果があるため、クリンチャーよりも圧倒的にパンクのリスクが減少します。

気密性と耐パンク性を高めるシーラントをホースで注入

また乗り心地もクリンチャーと比べると大きく異なります。同じチューブレス対応ホイールにチューブレス化したタイヤとクリンチャーのタイヤでそれぞれ乗り比べてみると、クリンチャーの方が乗り心地が硬い印象を持ちます。一方でチューブレスの場合はそれがなくすごくソフトで滑らかな感触を得ることができます。どちらかというとチューブラーに近い乗り心地です。

さらにチューブレスはリム打ちパンクのリスクが無く、空気圧を抑えることできるため、よりタイヤのグリップ力を得ることができます。

「レースシーンを塗り替え得るロードチューブレスのメリットを、メンテナンスにこだわるライダーたちによって享受できないのはいかがなものでしょうか」

とMAVICのHPに記載されていますが、おぉ!メーカーだけに突っ込んだ発言だなと思いながらも、私自身も今後チューブレスがロードバイクタイヤのスタンダードになることは間違いないと思っています。やっぱりホイールのバリエーションが増えたことが大きいと思います。フルカーボンホイールは以前までチューブラーが基本でしたが、技術力の向上でクリンチャーも対応できるようになり、さらにはチューブレスの可能になってきました。

シマノは以前からチューブレスに力を入れてきましたが、大御所のMAVICやカンパニョーロのカーボンモデルにチューブレスが対応可能になったことで爆発的増えてほしいなという願いはありますね。

チューブレス化することにより、耐パンク性の劇的な向上、前述した乗り心地の滑らかさが大きなメリットです。一方でデメリットとしては機能、性能にかかわることではあまり見当たりません。チューブレス化することでの初期投資はかかりますが、これはデメリットと言うにはちょっと違う気がします。

大きな異物が刺さりシーラントでも対応できない穴ができてしまった場合は、タイヤ交換となってしますが、これはチューブラーもクリンチャーも同じことなので、チューブレス特有のデメリットではありません。

以上を踏まえるとできるだけ早くチューブレスタイヤをお試しいただくのが良いのではないでしょうか。

CAAD12 ディスク カスタムスペック

モデル:CAAD12 ディスク
コンポート:シマノ105 5800シリーズ
ホイール:MAVIC キシリウムエリートUST
カスタムパーツ:RIDEA パワーリング,スパカズ ギャラクシーバーテープ,シマノデュラエース ディスクローター(SM-RT900S)

フレームのブルーラインに合わせて、バーテープのスパカズのギャラクシーブルーをチョイス。

MAVICのキシリウムエリートUSTがシマノセンターロック方式のため、ディスクローターもセンターロック式に換装(以前のホイールは6穴)。デュラエースグレードであるSM-RT9200Sでフロント160㎜、リア140㎜をチョイス。SM-RT900Sは冷却効果が高く、制動力の安定につながります。レバーやディスクキャリーパーがデュラエースでなくとも、ローターだけSM-RT900Sに変えるだけでも効果はあると思います。

オーバーホールの料金と納期

ロードバイクのオーバーホール料金は税別30,000円からとなり、消耗品等の補修パーツは別途いただいています。作業期間は10日~2週間ほどでお渡しいたします。作業料金は車種や仕様により異なりますので、ご不明な点等ありましたらお問い合わせください。お見積りも承っています。

作業工賃:30,000円(税別)~ 消耗品パーツ別途料金
作業期間:10日から2週間

また、オーバーホールのタイミングでホイールやコンポーネントを新調するのもおすすめです。オーバーホールによって自転車がきれいによみがえりますので、新品パーツを装着するには非常にうってつけだからです。

パーツの組付け工賃はオーバーホール時であれば追加でかかることは基本的にありません(お持ち込みパーツがある場合は別)。是非ご検討ください。

それでは

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それでは。