こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。
先日販売店向けに開催されたカンパニョーロ・ジャパンさんのテクニカルセミナーに参加。そこですでに巷にアナウンスされ大きな反響を得ている12速シリーズをより深く勉強してまいりました。
目次
デザインを一新した12SPEED
まずはリア12速化になったということは、ブレーキを含めすべてのパーツがフルモデルチェンジしたということです。特にリアディレイラーの形状は11速モデルから大きく変貌を遂げています。
取り付けた時にアッパープーリーがリアエンドよりもかなり前に張り出しているデザインが特徴です。またチェーンが上下に暴れた時は、アッパープーリー側もつられて動かないよう設計されており、チェーンラインの維持や変速性能の低下を抑える効果もあるようです。
※このディレイラーの形状によって中には対応できないフレームも出てくる可能性があるとのことです。
スプロケットの歯数は11-29Tもしくは11-32Tを想定した形状であり、スプロケットのラインナップのこの2サイズのみの展開となります。今までは歯数のバリエーションが多かったですが、12速からは2種類のみとなるわけです。
上下のプーリーはすべてブッシュプーリーとなっており、ベアリングは使用されていません。11速のスーパーレコードではローワープーリーはCULTベアリングが使用されていましたが、12速シリーズでは不採用になっています。
また、これは実際に作業するメカニック向けですが、チェーンステーのケーブルのアウター受けからリアディレイラーまで弧を描きながらアウターワイヤーが通されますが、カンパニョーロではより良い変速性能を考え、この弧を大きく取ること(アウターを長めにとる)を推奨しているみたいですよ。
チタン不採用、円柱ブロックからの削り出し
スプロケットは歯数が12枚となるため、今まで採用されてきたロー側のチタンはなくなり、すべてスチール製になりました。スチールの円形ブロックをCNCで切削し削り出したスプロケットとなるため強度と軽さの両立に至っています。
スプロケットのランナップは
11-29T
11-32T
以上2タイプになります。
Fメカはスプリングがダブルに
フロントディレイラーのデザインはそこまで大きな変更は見られませんが、11速との大きな違いが、フロントディレイラーを動かすスプリング(バネ)が2つになったということ。
裏側から見るとスプロケットが上下に2つあるのがわかりますね。アウターへの変速の際にこの上下スプリングが独立して動作することで旧モデルよりも変速性能が向上しています。
3段階のリーチアジャスト機能
エルゴパワーの機能で変更点は大きく2つ。まずはブレーキレバーのリーチアジャスト機能が追加されたことです。従来はホイールを外す際に、ブレーキアーチを広げることしかできませんでしたが、12速からはもう一段階アジャストできるようになり、レバーの遊びを調整できるようになりました。
もう一つは親指部のリリースレバーの形状が変わり、下ハンドル時の押しやすさに加えて、ブラケット部分でも若干前に出る格好になるので操作性が向上しています。
またレバーの先端(下端)が外側に向けられており、レバーへの力の伝達が向上し、操作のしやすさにつながっています。
165㎜が新登場
今まで日本正規品のカンパニョーロのクランクセットはアーム長が170㎜が最小でしたが、12速シリーズより165㎜もラインナップに加わりました。チェーンリングは他グレードとは互換性はなく、スーパーレコード専用品となります。
ブレーキはデュアルピボットのみ。ダイレクトマウント型もBB下タイプは用意されていません。
既存ホイールで使えるの?
12速になった事で、いろいろ気がかりなことは多いと思いますが、一番は11速のカンパタイプのホイールが使用できるかということでしょう。しかし安心してください。スプロケットの歯が全体的に薄くなったことで、11速用のホイールでも装着が可能になっています。
すでに販売は開始されている!
すでにカンパニョーロ・スーパーレコード12速シリーズは市販が始まっています。もちろんVIKINGでも取り扱っておりますので、よろしくお願いいたします。フルセットになると高額になりますので、お値引き等ももちろん考えております。
スーパーレコード12速フルセット:税別406,500円~
レコード12速フルセット:税別274,400円~
※レコード12速は9月以降のデリバリー
オーダーお待ちしております!
それでは。
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